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コラム
 
コロナ禍2020増収増益ストラテジー 後編
医療法人八女発心会 姫野病院
理事 姫野 こなみ 氏

 筆者が理事を務める医療法人八女発心会姫野病院(福岡)では、コロナ禍において前年比増収増益を保っている。これには複合的な要因があるが、当院の試行錯誤コロナ対応や今後の決意をまとめた。

第三波の中で新年の幕開け 〜持久戦〜
 さて、前編で案じていた年末年始は、なんとか穏やかに過ごすことができ、従業員の束の間の休息につながったのではないかと思う。結局、新年になってから数日して新型コロナの患者さんが入院された。待ち構えていた新型コロナ専属のスタッフは、手慣れた様子で対応している。予定していたベッドは一週間で満床となり、福岡県からの要請で、さらに増床することになった。
 新型コロナにまつわる国からの補助金が充実してきたこともあり、新型コロナ専属のスタッフには高額の手当を約束することが出来た。一人あたり月20万円の手当がベースとなり、夜勤に入るとさらに一回3万円だ。これにはかなりの数の志願者が集まり、経営陣から従業員への慰労や感謝の心が伝わったのではないかと捉えている。
 なお、院内クラスターの発生に関しては、これまで一度も経験していない。当院には感染管理認定看護師が在籍しており、持久戦となったコロナ禍でも第一線で活躍してくれている。しかし、当院に特別な感染管理のコツがある訳ではない。従業員や来院の皆様の感染予防リテラシーの高さで、これまで運よく発生していないのだと考えている。これからも気を緩めることなく、徹底した予防策を継続していく所存だ。

オンラインサロンの開設 〜ともに増収増益を目指す仲間たち〜
 このような背景の中で、とにかく院長も私も孤独感に苛まれていた。経営者としての孤独は元々あるものだが、このコロナ禍で学会も会合も軒並み中止となり、経営者同士が交流する機会が消滅したことで、意思決定に伴う負担感が増した。この先しばらくはwithコロナの世の中となることも鑑み、この閉塞的な状況を打破するべく、当法人ではオンラインサロン「ホンネの医療経営」の開設に踏み切った。

オンラインサロン「ホンネの医療経営」
https://honne-medical.com/about
 これまでのSNSでは書けなかったホンネや、タブー視されがちな見積もり額まで、さらには労務管理の細やかな悩みまで、何から何まで医療経営者の仲間と相談することのできる、心理的安全性が確保された空間である。このオンラインサロンには、もともとの知人だけでなく、筆者や当法人とは関わりの無かった経営者の皆様も事前登録にエントリーしており、来月のオープンを心待ちにしている。
 月3万円の会費だが、多様なコンテンツはもちろんのこと、アドバイザーとして弁護士や税理士が参加しており、かつメンバーが相互に各専門分野のコンサルタントの役割を担うため、使いこなすと実質的には格安の設定である。これからの新しい生活様式の中で、こうした新たな素晴らしいつながりが出来ていくことに価値を感じられるメンバーを募集している。

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