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コラム
 
 信頼されるホームドクターを目指して 
北美原クリニック(函館)
理事長  岡田 晋吾 氏

 神戸で生まれ育ち、大学時代から所沢にずっと住んでいました。そして医師になってからは大腸外科医としてたくさんの手術をやらせてもらいました。15年前に函館にわたり地域の中核病院で同じく外科医として働くようになりました。本当はのんびりして3年後には開業するつもりでしたが、ちょうど病院がいろいろな改革をやろうとしていたところでしたので、クリニカルパス、褥瘡チーム、NST(栄養サポートチーム)などのお手伝いをすることになり結局8年間病院にいて開業しました。

 開業してみるとあまりに患者さんが来ないのに驚きました。8年間病院で働いていても外科の患者さんは治るか亡くなるかで実際に外来で見ている方は少ないので、開業しても一部の患者さんしか来られないので閑古鳥が鳴いていました。開業を簡単に考えていた結果だと気づき、開業の理念についてもう一度考え直してみました。地域のニーズは何なのか?
 函館も急速に高齢化が進んでおり、信頼されるホームドクターを求めている住民が増えているということに気づきました。そこでいわゆるプライマリケア機能、とにかく何でも診る診療所ということで循環器内科医にも来てもらい、内科、循環器科、外科、消化器科など何でも診るようにしました。

 これでもう大丈夫かと思ったのですが、当院で癌と診断して病院で手術した患者さんが、再発して在宅での療養を希望されたときに、自分たちが在宅医療の知識がないことに気づきました。そして高齢者を見る以上、在宅医療も選択肢の一つとして提供できなければならないということをこの患者さんから知らされました。しかし急性期病院しか知らない私には地域にどのような人材がいるのかなど知る必要がありました。
 そこで道南在宅ケア研究会//www.oshima-hp.or.jp/zaitaku/を仲間と立ち上げ、地域の人材との交流、ケア技術の向上に努めてきています。おかげでたくさんの優秀なスタッフとともにいい在宅ケアを展開できるようになりました。どんないいことも医療、介護スタッフの負担が大きいと結局続かないと考えています。そのためにはお互いのできることをしっかり把握して補完し合うことがとても大切です。

 函館はこのような取り組みをよそ者の私が行うにはいい場所だったと思っています。在宅医療はこれからの開業医には必須と考えます。しかしなかなか敷居が高いところもあります。いい仲間を見つけて楽しくできる環境つくりが大切となります。きっとどの地域にも同じような気持ちの優秀なスタッフがいるはずです。じっと待っていても何も進みません。自分から求めることから連携相手が集まってくると思っています。そして在宅医療の楽しさは始めないと得られません。1例ずつ始めていきましょう。患者さんに教えられた在宅医療の大切さをこれからも実践していきたいと思っています。

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